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焦り
そんな孤独な日々を送る田中さん、仕事のほうもオファーは殆どなかったようですが、唯一見つかった情報としては、
2007年に威宝電信という携帯電話の端末メーカーのCMに出演した事ぐらい。
因みに同社はその後経営悪化のため、2013年には身売りしたとの情報も。
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下の動画は同社のCMと思われるものですが、たしかに田中さんと似ている人物が登場しています。
しかしながら、CM1本では女優として台湾で自活していく自信が無くなってしまったのか、彼女は帰国を決意。
だがしかし!
運命とは面白いもので、そんな彼女の悲喜こもごも(どちらかと言えば非の方が多い)を綴ったブログが、台湾人監督魏 徳聖(ウェイ・ダーション、1969年8月16日 生まれ)の目に止まり、
http://www.sankei.com/より
彼が脚本・監督を努める映画「海角七号 君想う、国境の南」の主演女優に抜擢されました。
同監督は1994年に25歳で中華民国83年(1994年)優秀脚本賞という賞を受賞し、その後主に短編映画監督として活躍しています。
http://www.cinemajournal.net/より
当時の記者会見の様子。台湾という事で蓮舫さんの姿も見えますね。
役は「売れない日本人モデル」…ってそのまんまじゃないですか!
そんな事はさておき、
結果的にこの映画が大当たり。
日本統治時代の台湾と現代を紡ぐストーリーという事もあったのか、映画館へ足を運んだ日本統治時代を知る多くの老人が映画の中で流れる学校の唱歌を口ずさんだと伝えられています。
さらにこの映画は台北映画祭最優秀賞をはじめ、ハワイ国際映画祭最優秀作品賞等、数々の賞に輝き、これにて田中さんは台湾で一躍有名になり、その後彼女は多くの映画-ドラマへ出演しています。
まとめ
自分のアイデンティティに悩み、親を恨めしく思った時もあるでしょうが、それが結果的には今日の田中さんの活躍へと繋がった、と考えると人生とは皮肉というか、万事塞翁が馬というか、一筋縄ではいかないものですね。
以上田中千絵さんが台湾へ渡った理由についてでした。