麻原彰晃の死刑が執行はなぜ今執行されたのか?天皇陛下の譲位も関係がある?

オウム真理教の教祖であり、1995年に起きた地下鉄サリン事件の首謀者である麻原彰晃氏を含む、教団員7名の死刑が(本名:松本智津夫)2018年7月6日に執行されました。

オウム真理教の関係者で実刑判決を受けた死刑囚は計13名。

教団員の死刑は今回が初となります。

 

逮捕から23年目になるこのタイミングでなぜ、刑が執行されたのか?

そしてその裏には一体どのような思惑があったのか?

を探っていきたいと思います。

 

オウム真理教―地下鉄サリン事件について

まずはオウム真理教と地下鉄サリン事件についての簡単なまとめです。

 

事件の発端は平成元年にまでさかのぼります。

今でこそオウム真理教といえば、カルト教団の象徴、宗教教団における歴史的な犯罪集団、というイメージが強いと思いますが、オウム真理教の活動していた80年代の終わりから90年代の前半にかけてはゴールデンタイムのテレビ番組にも出演するなど、

「不思議だけど面白い人たち」

としてお茶の間の笑いを誘う存在でもありました。

特に教祖である麻原彰晃氏はカルチャー雑誌である「03」の表紙も飾っていたり、

教団員が揃って朝まで生テレビにまで出演していたりと、

当然ではありますが、今の私たちが持つイメージとはまた別のイメージを持たれていたのです。

(事件前にオウム真理教に対して肯定的だった宗教学者の島田裕巳氏中沢新一氏等が、後に世間から袋叩きになりますが、これはちょっと酷と言えば酷ですね)

そんな中、オウム真理教の教団員が教団に反対する弁護士家族3名を殺害したことが発覚し、(※この件に関しては「TBSのビデオ問題」としてTBSが叩かれています)

(蛇足ですが、一橋文哉氏の「オウム帝国の正体」という本の中では坂本弁護士の子供に手をかけた犯人の末路が描かれていました…)

その後平成7年に6000人を超える負傷者と13人もの死傷者を出した地下鉄サリン事件が起こり、教祖であり首謀者でもある麻原彰晃氏をはじめとする団員が逮捕されました。

平成がはじまって以来の大犯罪です。

有名な事件がこの2件になりますが、麻原彰晃氏はその他の事件への関与が認められ、計13の事件の首謀者として逮捕されることになりました。

以来、オウム真理教はカルト教団の代名詞と呼ばれるようになり、さらには新興宗教に対するアレルギーが世にはびこる事になります。

そしてテレビでも暫くの間はいわゆる「心霊物」と言われる番組の放送が自粛されるようになったと言われいます。

 

死刑執行に対するマスコミや世間の反応

 

本来、死刑執行に関する報道は死刑執行後に報道されるのが常ですが、今回の場合は死刑執行前に「本日中に執行」する、という内容の発表が自民党の法務大臣である上川陽子氏の口から出ました。やはり、異例の犯罪ということで報道の仕方も異例ですね。

朝日新聞デジタルによると、最も早く死刑の執行について取り上げたのは日本テレビの「スッキリ!」だということですが、「スッキリ!」を皮切りに、他の報道局でも麻原彰晃氏を含む7名の死刑執行に関して続々と特集番組が報道されていました。

また、この報道を受けたニュース番組の「とくダネ!」では、それまで用意していた内容を急遽、オウム真理教の死刑執行に関する内容のものへと変更をしたということです。それだけ、国民の関心を引くニュースであった(ありそうだと局側が判断した)、ということでしょう。

このマスコミの報道を受けて世論では

「死刑は見世物じゃない、リアルタイムで報道するとは何事か!」

「極悪な犯罪者であるから、その動向を報道するのは仕方ない」

等と賛否両論。

私自身報道を見ながら何とも言えない複雑な気分でした。

どちらの意見もよく分かる。

何より加害者にも被害者にも遺族がいることを考えてみれば、どちらの意見をも押しつけるべきではないと思ったのです。

今回の件は、報道の在り方もを含め、とても考えさせられるものとなりました。

さて、このような報道を受け、人々の頭の上には疑問符が。

なぜ、

今なのか、

と。

 

なぜ今麻原彰晃のの死刑が執行されたのか?

実は、麻原彰晃氏の死刑は今年中に行われるだろうという予想は、事件に関心のある人々の間ではある程度予測されていました。

理由は2つ。

 

理由その1 2019年には天皇の生前退位の式典が開催される。

それに伴い、生前退位により、実刑をくらった犯罪者に対する減刑、恩赦措置の可能性がある。

祝賀ムードの中に水をささない為にも、退位以前に死刑を実行する必要があった。

 

理由その2 2018年の9月には自民党の総裁選挙が実施される。

8月はその準備期間に充てられ、選挙期間に他の話題に世論の注目をそらす訳にはいかなに。

選挙後は、総裁を含め担当大臣の変更も考えられるため、8月以前に行う必要があった。

この2点を考えたら、8月前に刑が執行されるのではないか?

ということが想像できます。

 

ネット上では、

ワールドカップに国民の関心が向いていたため、日本戦が終わった後に死刑を執行したのでは?

という意見もあるようです。

その他にも

・安倍首相の外遊の都合上

・大型人事が控えている

などといった理由もあったようです。

 

麻原彰晃氏といえば、日本中を震撼させた犯罪者。

ワールドカップの応援ムードの中で死刑にしてしまうというのは、確かにそのムードを壊しかねないことです。

なので、この意見も一理あるといえるでしょう。

という事で、死刑執行のタイミングに関して個人的には、天皇陛下の譲位がトリガーになったという説(正確に言えば法務省が慶事の前に配慮したという説)がもっともしっくりきますが、さらにその裏には、陰謀論的な観点からすれば、某北(あるいはウクライナ経由の某ロ)に対するけじめを日本政府がきっちりとつけた(平成の事件は平成内でケリをつける)、といったいささか飛躍した発想もうかんでまいりました。

しかしながら未だに潜在的な信者を抱える教祖及び、元幹部の死刑執行によく弱腰で定評のある日本が踏み切ったものだと驚きもしましたが、国松長官狙撃事件も微妙に絡んでいますからね…

と、話はつきないですが、まさにギリギリまで待っての、ある意味予定通りの死刑執行、だったのかもしれませんね。

 

麻原彰晃の娘

その麻原氏の三女の松本麗華さんは、5月18日には止まった時計 麻原彰晃の三女・アーチャリーの手記と題する本を発売しており、死刑が執行される2日前にも講演会へ出演されているなど、精力的に情報発信をしていますが、ツイッターのコメントをみるとかなりの割合で叩かれていますね。

内容が内容だけに具体的な発言の掲載は控えますが、社会正義という名の世論(もしくは恐怖に裏付けされた感情の発露)は毒にも薬にもなるのだなと、改めて実感しました。

ひとえにこの「叩き」という風潮は、ニュースを限られた時間内でわかりやすく報道しようと簡潔にまとめた結果、現実の複雑性が失われ、黒でも白でもないグレーゾーンを許容しないという風潮が行き渡った結果だとは思っていますが(私が言うまでもないでしょうが)、ネットの普及によりさらなる即時性が求められ、ますますその過激さは先鋭化するのではと、少々ではありますが暗澹たる想いも無きにしもあらず、といったところでもあります。

が、一方でその対極の意見も少なからず見受けられる事から、それなりにバランスもとれてはいるとも思い、一人安堵しているという、実に奇妙な状況ではありますね。

以上。

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