第16回世界陸上ロンドン大会の男子決勝100mで、ウサインボルト選手を下し、見事優勝したガトリン選手にバイブーイングが浴びせられました。
当初私はボルトの引退試合で空気を読まずに勝った事を非難されてしまったのかという、極めて日本人的な捉え方をしていたのですが、
どうも違うようです。一説には素行の悪さ、ドーピング等がその原因とも言われていますが…
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一体何故彼はブーイングを浴びせられたのでしょうか?
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名前 ジャスティン・ガトリン(Justin Gathlin)
生年月日 1982年2月10日
出身地 アメリカ
学歴 テネシー大学卒
身長 185cm
体重 79㎏
2004年に行われたアテネオリンピック100m走で金メダルを獲得。その他2005年の世界陸上100m、200mでも金メダルを獲得。
という事で、金メダル獲得は2005年のヘルシンキ大会以来というから約12年ぶりという事になります。
こちらがブーイング動画。
会場からの大ブーイングにガトリン選手は口元に人差し指を当てて「静かに!」というゼスチャーをするも、おさまらず。
その後世界王者、ボルト選手の前で跪いて敬意を表し、熱い抱擁を交わします。
ブーイングの雰囲気に飲み込まれず笑顔で抱擁に応じたところはさすがは王者の貫禄といったところでしょうか。
こちらは準決勝の時の様子ですが、この時点で大ブーイング。
という事で、別に決勝でボルトに勝ったからブーイングされていたわけでもなかったようです。
ではなぜガトリンはブーイングを浴びたのか?
それは、過去に2度(2001年と2006年)もドーピング検査で陽性反応が出たという事が理由のようです。
10年以上も前のドーピングに過剰に反応し過ぎだとも思われますが、一説によると欧米人はこのようなスポーツマンシップに反する行為に対する嫌悪感は日本人では想像もつかないぐらい凄いそうです。
過去の事だしブーイングするまでもないんじゃね?と、私なんかは思うわけですが、そうもいかないようですね。
それともう一点、ガトリン選手にはドーピング以外にも前科があります。
彼はレース前の緊張感からか、周りの選手に対して挑発的な行為に出る事でも有名で、過去にはボルト選手を睨みつけたり、彼が走るレーンに唾を吐きつけたりと、かなり酷い行為もしています。
しかし一方でボルト選手も、ガトリン及び米国の短距離選手たちから、医療免除を受けるという異例の優遇措置に対し、非難が浴びせられてもいます。
国内選手権を欠場したものの医療免除を受けたボルトに対し、ガトリンや米国の短距離選手らは、米国人選手であればあり得ないような優遇措置をボルトが受けていると主張した。
http://www.afpbb.com/articles/-/3095058
それに対しては「失望した、特にジャスティン・ガトリンにはね。」と反論。
さらに、この1位2位を争ってきた二人のライバルの対立を煽ったのがメディアであり、それに乗せられた大衆がブーイングをしていた、という背景もあるようです。
ガトリンのドーピング違反の過去及び素行の悪さ、そしてライバル対決、マスメディア先導による場外乱闘等が複雑に絡み合い、あのような盛大なブーイングを浴びたと、このような訳でした。
ガトリンに対する悪評のほうが先行しているようではありますが、ひょっとして王者ボルトというイメージを傷つけまいとするメディア及び大衆の無意識の欲求が、このような状況を作り上げたのかもしれませんね。
以上ガトリンに対するブーイングの件についてでした。