今朝方BSのワールドニュースを見ていたらドイツで発生した大規模デモの様子が映し出されていました。
街の各地からは火災に寄る煙が上がり、警官隊はデモ隊へレーザーや放水で対処、
といった感じでかなりカオスな状況に。
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しかしニュースを見ていてもどこの筋がどのような理由で起こしたデモなのか、明確な理由が示されないままに、ただひたすら派手な映像が流されていただけでした。
という事で個人的にこの件に関して気になったので理由を調べてみたところ…
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とりあえずは目についたメディアの報道を紹介しましょう。
「地獄へようこそ」と銘打った反資本主義デモは、サミット会場から3キロほど離れた場所からデモ行進が始まり、警察の推定で約8000人が参加した。
https://www.cnn.co.jp/world/35103910.html
反資本主義デモという曖昧な表現ですが、共産主義者が主導しているのでしょうか。報道されたのは7月7日ですが、この時点で負傷者は76人。
「ようこそ地獄へ」と題して行われたデモには、G20に反対する左派活動家ら約1万人が参加。https://mainichi.jp/articles/20170707/k00/00e/030/292000c
こちらは反G20を掲げた左派活動家と、参加者の素性をしっかりと明記していました。
ついでに言うと、多くの負傷者が出ているにも関わらず、警察はG20の会場から離れた場所ならデモを許可するとも表明しています。日本では考えられない事ですね。
ドイツ北部ハンブルクで6日、主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせて行われた抗議デモの参加者と警察が衝突し、警官76人が負傷した。サミットは7、8日に開かれる。
こちらはG20抗議デモとの見出しでした。
ツイッターを調べると反グローバリズム、反トランプという主張もあったようですが、反グローバリズを叫ぶ背景には、地球規模の自由経済圏を目指す多国籍企業に対する不信感があるようです。
反グローバリズと聞くと保護主義を想起してしまいますが、それに加えて反トランプを叫んでいる点はたしかに面白いですね。おそらくトランプさんは出自が大会社の経営者なのでその点がひっかかったのでしょう。
こちらはテクノを流しつつ平和的に反G20を訴えたデモの様子。シュトックハウゼン、クラフトワーク、タンジェリンドリーム、クラウス・シュルツェ等、テクノの源流を生み出した国だけにそのプライドもあるのでしょうか。
ドイツといえばテクノの他にもカール・リープクネヒトやローザ・ルクセンブルク等の有名な共産主義者や革命家を生み出した国だけに、このような社会運動は日本と比べると格段と進んでおり、何もデモによる騒動は今回に限った事ではなく、実は前回のG7のときにも大規模デモが起こっている事から、ある意味一大イベントといった位置づけなのかもしれません。
上の動画の中にIvana Hoffmann(アイバーナ・ホフマン)という女性の旗が見えたのですが、気になったので調べてみた所…
ドイツ生まれのマルクス・レーニン主義者。クルド人共にISと戦い、2015年にシリアで戦死…という物凄い経歴の持ち主です。
http://www.bbc.com/news/world-europe-31893356
以上の事からデモ隊の中に共産主義を信奉する人達がかなり多く集まっているであろう事が分かります。
しかしながら、そのようなデモをする人達に対しても、一般市民は極めて寛容のようです。やはりイベント的な意味合いが強いのでしょうかね。
一方、日本においては、例えば日韓による慰安婦合意に関する反対デモに対し、自分が気に食わない事は潰してしまえと、カウンターデモをする、というお国柄。しかも一部国会議員がのっかるし。
この件で香山リカさんの中指おっ立て画像が世の中に広く出回る事になりましたが、実は彼女はこのデモの内容よりも、デモを主導している人達が気に食わなかったようではありますが…
という事で、今回の件では日本とドイツの文化の違いをまざまざと見せつけられたような、そんな気がしました。