豊洲問題でまたまた新たな問題が出てきました。
今回はの材料は、例の盛り土がなかった地下に溜まった水からシアン化合物が検出されたというもの。
都議会公明党が独自に調査し、それを民間の調査機関へ依頼した結果だそうです。
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ニュース記事によると、
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160920/k10010700881000.html
青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の
地下に溜まった水を200ミリリットル
ずつ採取して分析を依頼。
検査項目とした7種類の有害物質のうち
・微量のヒ素(環境基準を下回る)
・シアン化合物
が検出され、
シアン化合物については、
環境基準を上回る1リットルあたり
0.1ミリグラムが検出されました。
先週の共産党の調査や東京都の発表では
シアン化合物が検出されなかったので、
今回初検出となったようですが、
この事実が意味する所は、
採取する場所によって毒性物質が
検出されたりされなかったりという
非常に危険な状況を示しているのかもしれません。
理由は諸説あるようですが、
以前高濃度のシアン化合物が検出され、
それを除去してはいるものの、
今回サンプル用に採取した水は、
それより深い場所から地下水が
上がってきているせいなのかもしれない、
と同記事の専門家は話していました。
同記事内の専門家の意見によると、
「口に入らなければ問題ない」
との事ですが、地下水を下げる対策をとったり
再度調査するなどの対策は必要
と語っていました。
公明党も
「あくまでも参考値」
としており、都に再調査を求めるという方針です。
つまりこれをもって「豊洲への移転は取りやめにすべき」
という大仰なものではなく、
調査はより慎重にすすめるべきだとの警鐘であるようです。
シアン化合物の毒性や人体の影響についてですが、専門サイトによる説明は以下の通りです。
シアン中毒とは、青酸化合物またはシアン化合物と呼ばれる化合物が、口、皮膚、気道から体の中に入ることにより、細胞が呼吸することを妨げ、細胞が活動できなくなることで起こる中毒です。急激に症状が出現し、脳に一番影響を与えるとされ、迅速な処置が必要となります。シアン中毒になった患者の息は、アーモンドの臭いがすると言われています。
https://doctors-me.comより
大量のシアン化合物が体内に侵入する事により、
呼吸困難や意識不明、痙攣、肺水腫等
に見舞われるとの事。
軽度の場合は、頭痛、吐き気、目眩等といった症状だそうです。
即効性との事で、遅くても数分以内に症状が現れるようです。
ではどれぐらいが適正基準なのかというと、
以下は厚生労働省の水道水の水質基準です。
シアン化物イオン及び塩化シアン
シアンの量に関して、0.01mg/L以下
http://www.mhlw.go.jp/より
つまり飲水としては完全にアウトという事になります。
今回検出されたのは1リットルあたり0.1ですから水道水の基準からすると約十倍。
環境省の排出基準を見てみると
シアン化合物 1mgCN/L
http://www.env.go.jp/water/impure/haisui.htmlより
CNが何を意味しているのか不明ですが、1リットルあたり1mgだとすれば、基準値の約10分の1という事になります。
つまりそれほど大騒ぎする程の量ではないという事なのでしょうが、飲み水としてはアウトという事を考慮すれば、なんとなく危険な感じもしますが、これが移転にどの程度影響が出るのかはまた微妙なところなんじゃないですかね。
微妙故に、賛成、反対両陣営の間での駆け引きが長引きそうな、そんな予感もします。駆け引きの材料に使っちゃいけないんだろうけど、現実は…
以上、シアン化合物についてでした。