すいません、私勘違いをしておりました。
小池真理子って漫画家だと思っていましたが、
作家だったんですね。
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そう、「ベルサイユのばら」の池田理代子さん勘違いしておりました。ついでに元アナウンサーで現自民党議員の小池百合子さんの名前も連想してしまい、この三人が私の頭の中では渾然一体となって判別がつきにくいという、まさにFKディックの小説の主人公状態。
というのは3分の1ぐらい冗談ですが、そんなわけで、今回は作家小池真理子さんと旦那について調べてみたいと思います。
Contents
名前・職業 | 小池真理子(こいけまりこ) 小説家・エッセイスト |
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生年月日 | 1952年10月28日 63歳(2016年6月現在) |
出身 | 東京都中野区 |
学歴 | 成蹊大学文学部英米文学科 |
活動歴 | 1978年~ |
身長 | 不明 |
血液型 | 不明 |
主な受賞歴 | 直木賞・山本周五郎賞・松本清張賞・吉川英治文学賞 |
小池清泰と増子の長女として生まれます。
父親は東北帝国大学卒でロシア文学とドイツ文学好きのインテリ。家には多くの書物があり、中学に入ってからはそれらを読み漁っていたとか。
日本文学は同じく中学生、正確には中学3年生から読み始め、大江健三郎、安部公房、吉本隆明、倉橋由美子、高橋和巳、三島由紀夫、川端康成、坂口安吾、谷崎潤一郎等を読み漁っていたそうです。
中でも一番完成度が高いと小池さんが言っている小説は三島由紀夫「春の雪」だそうです。私は三島由紀夫は「金閣寺」しか読んだことがありませんが、初めて読んだときはその文体の美しさに舌をまきました。それまではカフカとかドストエフスキーなどのいわゆる翻訳本しか読んでいなかったせいもあったのでしょうが…
つまり作家になる下地は十分すぎるくらいにあったという事です。
その後父の転勤で仙台へ。高校時代は学生運動を真似てヘルメットを被って街頭デモをしていたそうですよ。まさに青春という感じですね。
高校卒業後は一浪して大学へ進み吉祥寺で一人暮らしをはじめます。父親も相当理解のある人だったのでしょうか。娘の学生運動を容認していたという事を考え合わせると、ロシア文学の革命思想あたりから影響を受けていた進歩派とか。ちょっと考え過ぎか。
大学卒業後は出版社へ就職して編集者となり、約1年後には退職してフリーの編集者、そしてライターとして生計を立てていることから早くも才能が開花したのでしょう。
始めはエッセイストとして活躍し、
1985年『第三水曜日の情事』で小説家デビューを果たします。
以後、数多くの賞を受賞。
そして現在に至る。
以上、簡単な経歴です。
旦那は同じく小説家の藤田宜永(ふじたよしなが)さん。2004年に直木賞を受賞しています。
出会いは小説家としてデビューする前といいますから1980年の初頭でしょうか。詳しい時期は不明ですが、一緒に暮らし始めたのは1984年で、その翌年にデビュー作「第三水曜日の情事」を出版しています。
旦那がまた変わった経歴の持ち主で、早稲田大学中退後にフランスへ渡り、航空会社のエールフランスで働いたり、フランスミステリーの翻訳も手がけて生計を立てていたそうです。当地にてフランス人女性と結婚。
その後原因は不明ですが、嫁とはすったもんだの末に離婚。半年おきに合計3回も裁判所へ出頭するハメに。
そんなゴタゴタの裁判中に二人は出会います。
それがおそらく1980年前後の話だったのでしょう。
出会いのキッカケは作家の笠井潔さん。
旦那の藤田宜永さんはその笠井さんの親友だという事で、その笠井さんが、
「今度フランスから面白い人間が来るから一緒に食事でもどう?」
と誘われたのが運命の出会い。
大学時代の友人を誘い4人で食事をする事に。
藤田宜永
「気取ったお嬢さんだな」
小池真理子
「キザな男!」
お互い芳しくなかったようです。
照れもあるのでしょうが…
こちらが藤田さんの現在の姿。
http://www.yaesu-book.co.jp/より
1950年生まれの現在66歳。
出会いは30代の頃ですから、これにさらに輪をかけてキザ(ダンディ)な感じだったのでしょう。しかもフランス語に堪能。嫌よ嫌よも好きのうちといいますからね。
フランス語堪能でダンディな作家といえば澁澤龍彦さんがいますが、ひょっとして彼を意識していたのかもしれませんね。
同棲から2年後、つまり1986年に藤田さんは小説デビューします。小池さんの小説デビューが1985年ですから二人の出会いが作品に多大なる影響を及ぼした可能性も高そうです。
さらに、二人には当時それぞれ付き合っていた彼氏、彼女がいました。
そして藤田さんのほうは離婚裁判も抱えていたので、小池さんどころではなかったようです。
結局食事後はこれといった進展もなく時は過ぎ…
…
出版社のパーティーで再開。
チークダンスの時間になり、お互いに相手がいない二人は仕方なく組むことに。その時には藤田さんのほうは彼女と分かれていて、小池さんも彼氏と別れる寸前というタイミング。
翌日から電話&手紙攻勢が開始されたそうです。当時藤田さんはフランスとの間を行き来していたので国際電話とエアメールで執拗にアタックされた小池さん。見事に騙されてしまって陥落します。
同棲する前後に発表されたエッセイを見るとなかなか興味深いタイトルが並んでいました。
その結婚をする前に(1981年4月 東京白川書院)
いとしき男たちよ(1982年12月 ダイナミックセラーズ / 1984年8月 集英社文庫)
悪女と呼ばれた女たち 阿部定から永田洋子・伊藤素子まで( 1986年1月 集英社文庫)
愛は眠らせたくない 知的悪女のすすめ(1983年5月 角川文庫)
結婚アウトサイダーのすすめ 男と女の新しい関係(1983年9月 角川文庫)
恋人と逢わない夜に(1984年3月 集英社文庫)
男女間のエッセイを連発しています。そして1986年から1991年までエッセイを発表していない事から、かなり充実した生活をしていたのかもしれません。
もしくは…
僕も彼女がそんなに有名なエッセイストだなんて知りませんでした。本屋には彼女の本が並んでるし、雑誌にも出ていた。へぇ、と思って手に取ってみたら、彼女、「こんな男はやめなさい」的なことを10カ条にしていて。僕、そのうち九つあてはまるんですよ! さすがに笑いましたね。週刊朝日より
ひょっとして書いている事と現実が乖離してしまって筆が止まった可能性もあったりして。(
笑)
そして現在は軽井沢で夫婦仲良く暮らしているそうですよ。
http://hayashimariko.exblog.jp/より
林真理子さんと仲がよいようで。写真左はへべれけの林真理子さん。旦那も顔が真っ赤ですね。
すいません、私小池作品は読んだことがないので何をおすすめしてよいのかわからなかったのでちょちょっとネットで調べてみて読みたいなと思う物、もしくは評価が高そうな作品を上げると以下の通りになりました。
恋
直木賞受賞作品。初めて読む人はこれから入ってもよさそうですね。
冬の伽藍
胸が締め付けられるような恋愛小説だとか。これを1位に上げている方も多いようです。
墓地を見おろす家
ホラー作品の中で評価が高かったもの。ある意味ドタバタ喜劇。
ホラー&恋愛をメインに書いている事から女性特有のドロドロとした情念の描写が得意なのでしょうかね。私は女性作家では宮部みゆき、角田光代、恩田陸ぐらいしか読んだことはないのですが、角田光代さんの小説を初めて読んだときは得も言われぬ暗い感覚に捕らわれて女性という生き物がつくづくといやになったのを覚えています。という個人的なトラウマでもって締めたいと思います。
以上小池真理子と旦那についてでした。