1987年に起きた大韓航空機爆破事件の実行犯だった金賢姫元工作員が久しぶりにメディアに登場しました。
産経新聞が彼女が住んでいる韓国へ飛び、彼女のインタビューに成功。
それによると、横田めぐみさん(53)は「生きている」という事でした。
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どの筋からの情報かはもちろん定かではありませんが、元北朝鮮の工作員の彼女の口からこの言葉が出たという事に何やらいろいろな思惑が隠されているような気がしますが、
一体なぜこのタイミングで情報が出たのでしょうか。その謎を探ってみました。
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当時中学生(13歳)だった横田めぐみさんが北朝鮮の工作員によって拉致されたのは1977年11月15日。
つまり今年でちょうど40年になります。
金正日が拉致を認め、その後小泉元首相による北朝鮮への電撃訪問で蓮池さんや曽我さんなど、少数の拉致被害者達が日本へ帰還する中、横田めぐみさん他、大勢の被害者はいぜん帰還せず。
のちに北朝鮮側から、横田めぐみさんのものと思われる遺骨を送られてくるも、日本政府は鑑定の結果別人のものと判断し、横田めぐみさんの生存への希望がつながります。
長い間謎と言われていた一連の失踪事件ですが、1987年に起きた大韓航空機爆破事件の際に生き残った金賢姫工作員の証言から、この失踪事件に北朝鮮が関与していたのではないかという疑惑が生じます。
彼女の証言によると、横田めぐみさんは工作員養成のために日本語の教師に従事させられていたそうですが、金氏が日本語を習ったは別の拉致被害者である田口八重子さんでした。
しかし同僚工作員の日本語教師が横田めぐみさんだったとの縁で、金氏は一度横田めぐみさんと面会し、後に彼女は同じく拉致被害者の韓国人男性と結婚し、女児を出産したと聞いていたそうです。
※下は金氏の証言を元に作成されたモンタージュ
今回のインタビューで金氏は横田めぐみさんの生存情報を確認したとして、「生きている」と強調していたそうです。
金元工作員は拉致被害者の横田めぐみさん(53)について、生存情報を確認したとして「生きている」と強調。めぐみさんが金正日(キム・ジョンイル)一家の日本語教師を務めるなど、金一家の秘密を知ったことが、北朝鮮が帰国させない最大の理由だとする見方を明らかにした。産経新聞より
事件後、一旦は死刑宣告を受けた金氏ですが、大韓航空機爆破事件の実情を知る唯一生き残った工作員(他の1名は自殺)という事で、まだまだ有益な情報引き出せると判断したのでしょう、大統領特別恩赦が下され、死刑を免除されます。
実際には彼女もまた北朝鮮による洗脳被害者という位置づけ故の恩赦だったようですが、この大統領令に遺族は猛反発しています。
しかしその後は北朝鮮からの暗殺を警戒し、厳重なボディーガードをつけられての、事実上の軟禁状態が続きますが、ボディーガードの中の一人と結婚し、男1人、女1人の子供をさずかりソウル市内で暮らしていると言われています。
http://entert.jyuusya-yoshiko.com/kimuhyunhi/
気になるのが情報の入手経路。
先日板門店で北朝鮮兵士が脱走した件と考え合わせると、ひょっとしたらその動きの中で政府筋が何かしらの情報を掴み、それを金氏に確認したところ、横田めぐみさんの生存情報も同時に確認できたのかもしれませんが、これはあくまでも憶測です。
つまり今回のインタビューは、北朝鮮に対し情報漏洩をアピールする狙いがあったのか、それとも北朝鮮を動揺させるためのブラフ(はったり)だったのか。
その報復としてのミサイル発射…というのは考え過ぎでしょうが、いずれにせよ、元脱北者の情報を検証するためには彼女が握っている情報は大いに役立っているようです。
以上、金賢姫のインタビュー及び現在についてでした。